グローバル化
現在は反グローバリズムというというスローガンが大きな声で叫ばれています。
20年ほど前は個人的な事象ですが、エンジニアとして働いていた会社が欧州のメーカーに飲み込まれ、
まさに急激にグローバル企業になったことがありました。
ドイツから来た若いエグゼクティブの皆さんは無邪気にグローバリズムの未来図を喧伝しておりました。
いわく、部品の共通化によってボリュームバンダリングが世界規模で進んで、国際的な大きなサプライヤーから
集中的に購入すればコストが下がり競争力が向上するなどという夢を語っておりました。
現在、そんなことができてはいないのですが、彼らは本気で推進したかったのではと思います。
いま起きていることは、作業者のインドなどの海外移管と国内サプライヤーの海外への切り替えを強引に
推進しているように見えます。
日本の会社が乗っ取られた末路がどうなるのかを今後注視したいと思います。
技術
日本は何十年も経済的な沈滞が続いているといわれています。
かつてはソニーやホンダが新しい製品で市場をけん引していました。
現在、家電では価格の面で中国や韓国に遅れをとっているようです。
私の経験でも、十年以前前は中国で乗用車が作れるのか?というような感じでしたが
現在、世界のEVを実際に見る機会がありますが、韓国はもちとん中国の新車両が
所狭しと並んでいます。
こんなに中国メーカーがあったのかと驚くばかりです。
とっても早い製品化は、日本の常識からみて驚くばかりです。
その一つの要因は日本のエンジニアがリストラされて中韓に行ったことが大きな
要因であったことは自分の経験からも想像できます。
新自由主義は保守派の人達が喧伝しましたが、その結果
日本から技術が流出するのを後押ししています。
結果、国家の力が衰えるのを加速しているのは皮肉なことです。
一時は小泉改革が圧倒的な支持を集めましたが、その結果
国力の衰退を招いたのではと今思います。
無垢な国民は宣伝に乗って投票行動を安易に決める傾向があるといわれていますが
それが民主主義と言われればそれまでという感じです。
圧倒的な無党派層が雪崩のようにその時の気分で投票行動を起こすことは
現代の危機のような感じがします。
世論を操るプロが好き勝手出来る世の中には住みたくないと思います。
愚者
昔、元ソニーの幹部が経営指導者の態度として「愚者を装う」ということを
おっしゃっていたのを覚えています。
このことで配下の人々の緊張を解き自由な意見が言える雰囲気を作るということと思います。
実際は洋の東西を問わず、逆の雰囲気を醸し出すエライさんが多いのではと思います。
ひょっこりひょうたん島のドンガバチョ大統領は島民に馬鹿にされながらも
それなりの努力をして職責を全うしようとしていたように見えました。
関西のどこかの総務省上がりの若いパワハラ知事に見習って欲しいものです。
なせばなる
東北地方では有名な上杉鷹山のことばが座右の銘としてよく引用されています。
「なせぬは人のなさぬなりけり」ということに集約されています。
企業の経営者が部下を叱咤激励することばです。
といわれてもという凡人が多いのですが、昔のサントリーの「やってみなはれ」にも
ちょっと通じる言葉です。日本の長い低迷の時代が終わるか終わらないかという時代に
リーダーがなにをいうかに注目があつまります。
閉塞感の中で極端な政治的なメッセージに大衆がなびく姿が垣間見られる昨今ですが
大衆がもうちょっと落ち着いてゆっくり考えるようになってほしいものです。
歩行者
道路交通法では確か、歩行者は右側通行自動車は左側通行とされています。
これは昭和24年ごろ進駐軍の指示があって、それが法律化されたと言われています。
日本で自動車については左側通行が定着していますが、歩行者の右側通行という概念を東京の庶民は
現在でも嫌っており、道の左端をぞろぞろ歩く光景が見られます。
法律よりも戦前の習慣が東京で社会通念となっているようです。
江戸の昔の帯刀している武士の都合という説がありますが、左よりに歩くことがDNAに刻まれているようです。
東京人の社会通念の頑固さは法律を凌駕しているようです。