チャイナパワー
中国のベンチャー企業の指導をしていたころ、中国企業が乗用車を作ることなど想定していませんでした
彼らの常とう手段はリバースエンジニアリングと言って外国車のコピーに明け暮れていたと思います。
BYDという会社があるのは知っていまして確かe6という本田オデッセイのコピー?を作っていたのは2010年代と記憶しています
あれよあれよという間に現在は押しも押されもしないEVの大企業になりました。
最初のころは乗用車なんかつくれるのか?という認識でした。
今は当時と隔世の感があります。
チャイナパワーをなめてはいけないと思いました。
中国での技術支援
2010年代に技術士として中国の企業に技術支援をしていました。
最初はヘッドハンティングに応じて中国の大手の民間企業
次には電気自動車への参入を目指すモーター製造企業
その次にはトラック製造する国営企業のエンジニアリング下請会社
最初の会社ではタイヤの偏摩耗とハンドル取られという品質問題を
検査ライン新設してタイヤのアライメント調整して完治させたこと
電気自動車に関してはプロトタイプ車の試作を成功させたこと
トラックの会社では板ばねの設計基準を作成して大幅な軽量化を導いたこと
などの成果を出してずいぶん中国の技術向上に貢献したものと自負しています
いずれも先端の技術ではありませんが、地道な技術的な課題と思います。
現在米中対立の下、安全保障の観点で物事が考えられていますが、非軍事の技術支援は今後の国際協調の意味からも
推進することが平和な世界を構築する上で有意義であると考えます。
Taguchi
アメリカに駐在していた頃、フォードのエンジニアから突然
Do you know Mr,Taguchi?という質問を受けたことがありました。
当時は田口博士のことを全く知らなかったのでポカーンとしていたのを覚えています。
その時期、Taguchi methodがアメリカで話題になっていたものと推察します。
その後、品質工学会に参加して仲間と論文を投稿しました、
その当時の熱気が現在、残念ながら続いていません。
一つの理由は難解な論理構成にあると思います
田口先生は普及しようとして努力されていたと思いますが、統計理論との相性で苦労されていたと思います。
元々難解な統計理論から出発して実用を目指していたにですが、そう簡単には行きませんでした
現在でも普及に向けて努力がされていますが、基礎的な知見の普及がQC検定のようなもののみであるのが現状です
理論の導入部で若い人への訴求力が求められていると思います
トランプ
トランプ関税が世界の脅威となっています。 5年以上前、中国でベンチャー企業の支援をしていましたが、 休日にスターバックスでくつろいでいました時 たまたま近くにいたアメリカからの留学生と思われる若い女性の端末が目に入りました。漫画とともにI love Donaldというものでした。おそらくディズニーのキャラクターのことと思っていましたが、よく見るとドナルド トランプのことでした。あんな昔に中国でも熱狂的な支持者がいたということです。世の中が奇妙に動いていることに驚異を感じざるを得ません。
タイトコーナーブレーキング
小型トラックの設計をしていたまだ20世紀のころ、4WD化のスタディーをしていたのを
覚えています。当時は民生用のトラックの4WDはありませんでした。
そこで参考にしたのは、競馬場で使われていたウニモグを見に行きましたが、ちょっとジャンルが違いすぎる
ので参考にはならないと判断しました。結局ジープの図面を見ることができましたので参考にしました。
リーフスプリングのリジッドアクスルという構造はトラックと親和性がありました
ただステアリングリンケージは内外舵角差が小さく回転半径が大きいという特徴がありました
もともと軍用車ということもあってそういうレイアウトでした。
民生用の2トントラックを手っ取り早く4駆化する目的でしたので基本的にはジープに習った設計にしました
ジープは舗装路でのタイトコーナーブレーキングを回避するような設計ではなかったのかと思いました。
さらに左右輪の舵角差が少ない構造でした。これでも商品として問題ないと参考にしました
中国や韓国ではリバースエンジニアリングといったコピーによって初物の技術を手に入れていたのに対してこちらは
合法的に情報を手に入れられたということで会社同士の技術提携はありがたいものと思いました。
(三菱自動車がジープのライセンス生産を一時しておりました)