2021-01-09 20:26:00
大型トラックのリヤアクスルサスペンションリンクのアッパーアームはVロッドが定番である。アクスル側1点とフレーム側2点で一つのアクスルの上部の揺動機構を構成している。
OEMによってこの設計思想に違いがある。
ダイムラーは標準的な構成のジョイント部をラバーブッシュとしている。
これに対してボルボはアクスル側の1点のジョイントにボールジョイントを用いてフリクションを微小にしているのが特徴である。欧州での通常の使い方では問題ないと思われるが、ボールジョイントのシールが損傷した場合大きなリスクを内包している。ラバーブッシュはフリクションは大きく乗り心地に不利に働くがロバスト性がある。
MANは樹脂製のX型のアッパーアームとしていてねじり入力に対処しながらロール剛性を確保しているようである。中国のサプライヤーがこれを鋳造にして製品化しているといっている。ねじりの入力次第では鋳造の強度限界があり強度上の問題となる恐れがある。