お知らせ

2020-12-19 10:54:00

トラックのシャシーにおいてボルトの緩みはしばしば問題になる。

ある海外の野心的な業者のセルフロックナットのカタログを見たことがあるが

低い締め付けっトルクで緩み止め効果ありと謳っていた。

原理はネジ部の変形のしかたに特長ありとのことである。

締め付け時の抵抗が大きく、さらにトルクを制限しているので軸力確保に不安があると思われたので通常の標準品に戻して締め付けトルクをボルトの降伏限界まで上げることを設計者にリコメンドした。その業者のセルフロックナットで緩みの不具合が絶えなかったためである。

一般的にボルト締め付けにおいてエアインパクトを使用している場合が多い。

この場合、締め付けトルクのばらつきが比較的大きい。

このため設計図上の規定を無視して現場判断で上限を超えるトルクで締め付けている場合が見受けられる。実質的に塑性域に入るが経験上実害がないとされていると思われる。

欧州のある企業は降伏点まで締め付けトルクで軸力を上げてその後さらにある角度強制的に締め付ける方法をとっていた。アメリカではHUCKボルトというシステムがあり、油圧機器で軸力を強制的に直線的に与える方法をとっている。

緩みといえば回転方向のみに目が向けられて対応を誤ることがあるが本質は被締結物のヘタリによリクランプ力が落ちることが主因であることが多い。