お知らせ

2020-12-11 13:58:00

エンジンを弾性体を介して車体に取り付ける際、エンジン振動の伝達をできるだけ

少なくするようにゴム製の弾性体の形状や特性を工夫してきた歴史がある。

直方体のゴムの圧縮およびせん断変形(ひずみ)と剛性を決定するときエンジンのロール方向の振動と他の自由度の動きが連成しないようにする理論があり、

ゴムの取り付けの最適な角度が存在するというがどこまで実用的かは判断できない。

液体封入ゴムは主にゴムのせん断変形時にオリフィスを通じて液体(主にエチレングリコール溶液)が移動する際の減衰効果を利用した製品である。

筆者はかつて中小型トラックのキャブマウントにこれを適用した開発に携わった。

当初はキャブサスペンションとして乗り心地に寄与すると想定したが乗り心地よりキャブの車内音

の低減に顕著な効果を見出した。中小型トラック開発で分かったことは後ろのキャブマウントの動ばね定数を低く、ロスファクターをできるだけ大きくする設定が理想であったということを記憶している。検証には田口先生の指導を得て品質工学の手法を用いた。