前節ではトラックの独立懸架は小型トラックでの成功例がある旨を述べた。
大型トラックにおいてはVOLVOが商品化しているとのことがNET情報にある。
ダイムラーにおいては商品化に至っていないようである。
欧米の大型トラックはサスペンションのストロークを十分とっており、フロントのばね定数を十分低く設定できる。通常ロングスパンのパラボリックスプリングやロングテーパースプリングを採用しておりばね枚数も1、2枚にして固体摩擦を最小限にしている。したがって乗り心地の向上をIFSに求める必要が乏しい。ただばね下質量を軽減して路面への追随性を向上することによる乗り心地向上の余地はあるがドライバーが実感できる商品力とするまでには至っていないのが現状であろう。
VOLVO気づき事項
Steering gear
R&P軸後方配置knuckle arm後出し
左右走向角差に有利
pinion軸は前後方向 bevel gear前配置か
高推力必要
Air spring
As/aw<1 (0.43?) spring高負荷
ばね上片側3,000kg(29,400N)とするとspring負荷29,400/0.43=68,372N
高ガス圧(1400KPa)必要か?
Kingpost構造
kingpin有り。アーム揺動のhinge機能と操舵時のhinge機能の分離
Lowerに大径のball仕様を避ける
Rigid axle同様の耐久性確保
(乗用車のU/L ball joint構造と違う)
King pin傾斜 Caster Camber が上下pivot位置と独立して決定できる
Lower Arm 鎌型(sickle) 前方直線
Disk Brake
Shock Absober 軸前方配置
U/LArm layout Antidive geometry 効果小
Air spring Φ323 ばね間隔850mm
高負荷